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あなたは、YESマンという言葉は多分どこかで聞いたことがあるとは思いますが、では逆にNOマンという言葉は聞いたことがありますか?
私が、そのNOマンという言葉を初めて知ったのは三十代後半の頃でした、その言葉を知ったことによって、私は人生において大事な決断を誤らずに済むことができたのです
あれは私が長年勤めてきた会社を退職して今の職場に就職する前に短期間だけ、ある職業に勤めていたことがあったのですが、これはその時のお話になります
NOマンという言葉を初めて知った出来事
私なりに考えに考えたつもりで私は一度だけ林業に就職した経験があるのですが実は、この仕事が私の想像を遥かに超える、とてつもなく大変でハードな仕事だったんです
仕事の内容は杉の苗を山に植林に行く単純な仕事だったのですが就職をして、まず驚いたのが事務所が無かったこと、テントが一つとテーブルが一つ置いてあるだけ、そしてなぜか会社にはトイレすらありません(笑)
しかも働いている方達のほとんどか普段の生活ではあまりお目にかかることのない、かなりヤバそうな方達がギュッと結集しているような感じの職場でした
それからその職場の方に仕事の話を色々と聞くことになるのですが仕事中、山の斜面から転がり落ちた人がいたり機械で大けがをした人や、仕事中に突然失踪していなくなってしまった人の話など・・
そんな、普段の生活では考えられないような、まるで作り話ではないのかと耳を疑うような話が耳に飛び込んでくるのですが
はっきり言って、この職場環境なら間違いなく本当の事だろうなと私は、そう感じていました
ありえない、信じられないほど過酷な職場環境
そして、そのあまりにも人間離れした過酷な職場環境に身を置くことで私の体力も精神力も、ほとんど底をつき・・ 最後の頃には
「物事を考える判断力や人間的な感情が失われる」
ほどに普通なら、まず、あり得ない精神状態まで追い詰められて、まるで仕事をするだけの感情のないロボットのように家と職場を行き来するだけの生活が続きました
そして、そんな職場環境の中でも気が合い仲良くなった同僚が一人いて、お互いを励ましながら仕事をしていたのですが、その同僚は一般の方から見ると「少し外れている」ような感じで、よく会社内で他の同僚と大声でケンカをしていたり
なぜだか分かりませんが突然雄叫びをあげたりするなど、ちょっと変わった所があったんですが私は、その方が嫌いではありませんでした
何と言ったらいいのか分かりませんが、とにかく素直なんです自分の気持ちに良くも悪くも
そしてその同僚も私と同じく、その過酷な仕事に毎日耐えていたのですが、とうとう限界がきたらしく
「俺は誰の言うことも聞かない、俺はYESマンではなくてNOマンになる!」
少し意味不明な言葉でしたが、その言葉を私に残して自分がこれから会社を辞めて本当にやりたい夢を私に話してくれた次の日、この会社を退職していきました
私は、この同僚が放った言葉の中で
俺はYESマンではなくてNOマンになる!
生まれて初めて聞く、たったこれだけの言葉に「ガツン!」と頭の中に凄い衝撃が走りました
「YESマンではなくてNOマンになる・・ YESマンではなくてNOマンになる・・」
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ずっとYESマンだった私の人生
私は、それまで周りに過剰に気を使い何事も事を荒立てぬように、「はい、分かりました」、とYES 、YESで、それまで過ごしてきました
そしてそれを続けていくうちに、たどり着いた、この信じられないような過酷な生活と環境
私の中で何かが吹っ切れていくのが分かりました
「このままではいけない、YESマンではいけない、この職場にいてはいけない」
その時、人間的な感情がほとんど失われそうになっていた私の心の中に、少しだけ自我が戻ってくるような感覚がしたんです
しかし、実際に仕事を辞めると考えた時に当然ヤバイ感じの方達が多い職場ではあったんですが、それでも過酷な環境に身を置く者同士
うわべだけではない心の中の強い繋がりが自然とあった事は事実なんです、私はそんな方達を置いて逃げ出すように職場を去ろうと考えてる事に激しい後ろめたさを感じずにはいられませんでしたが
「自分が本当に居るべき場所はどこなのか、私が本当に望んでいる事とは何なのか?」
それを何度も何度も自分の中に問いかけました、今まで他人の事ばかり気にかけながら生きてきて流されるように結局は、こんな過酷な場所に漂流し、たどり着いてしまった私・・
これは間違いなく自分自身が招いた人生の結果なんだと
「YESマンではなくNOマンになる」
この言葉こそが、その頃気が弱かった私の心を強力に後押ししてくれました
私は、まだ日も昇らない次の日の朝、責任者の方に事情を話して、その日の内に、その会社を退職することになりました
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やっと取り戻した自分
私は今でも忘れはしません、その会社を去ることになったまだ薄暗い明け方、近くの海の砂浜が見える場所に車を止めて缶コーヒーを一本買い
朝日が昇り始めた穏やかな海の水面を私は静かに、じっと一人で眺めていました
その時、私はこう思いました、「あぁ・・ これが普通の人間の生活なんだ」と
それまでが、あまりにも過酷すぎる生活で、こんなにゆっくりと缶コーヒーを飲む時間的、精神的余裕すら全く無かった状態が続いていましたので
人間としての当たり前の感情を私が「YESマンではなくNOマンになる」という勇気を持った決断で取り戻せた瞬間でもありました
それからしばらくして今の会社に就職をした私は、このブログを読んでくださっている方なら、ご存じの通り現在公私ともに幸せな生活を送れるようになった訳です
特に私にとって一番の幸せを運んでくれた今のパートナーとも、この「YESマンではなくNOマンになる」という言葉と決断が、もし無かったとしたならば、おそらく二人が出会うことは永遠になかったことでしょう
人にNOと言うことはYESと言うことよりも確かに大変で難しい事かもしれません、しかしNOと行動したい時にYESばかりの行動を取り続けることは、他人の人生を生きているのと同じことなのです
たまにはNOマンになって、自分の人生を生きることを少し考えてみてはいかがでしょうか
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